口臭が気になる…
口臭には、病的な問題がないものと、病気を原因とするものに分けられます。
病的な問題がない口臭は、一般的な口臭対策(歯磨き、口臭スプレー、飲水など)のみで基本的に治療は不要です。
一方で病気を原因とする口臭は、一般的な口臭対策では不十分です。放置すると病気も進行していきますので、必ず歯科医院で治療を受けるようにしてください。
口臭の原因
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病的な問題がないもの
起床時、空腹時、緊張時などは、いずれも唾液の分泌量が少なくなり、細菌が繁殖するために口臭が強くなります。
また、臭いの強い食べ物、アルコール、喫煙なども、そのにおいが直接的に、あるいは一度体内に取り込まれてから間接的に、口臭の原因となります。
特に治療は必要ありません。セルフケアをしたり、水を飲んで口腔の乾燥を解消したり、口臭スプレーを使用するなどすれば、口臭を軽減できます。 -
病気を原因とするもの
お口の病気
代表的な病的な口臭の原因に、歯周病が挙げられます。また虫歯も、隙間で食べかすや組織が腐敗するなどして、独特の口臭を放ちます。
また、虫歯や歯周病には至っていないものの、セルフケアの不十分などを原因としてお口の中が汚れていると、当然ながら口臭が強くなります。身体の病気
呼吸器疾患、消化器疾患、糖尿病、肝硬変・肝臓がんなども、口臭の原因となります
歯科医院での口臭治療
歯周病や虫歯がある場合には、その治療を行います。
炎症や汚れを除去することで、口臭の改善が期待できます。また、歯周病や虫歯がなかった方も、定期的な歯石取り、クリーニングによって、口腔の清潔を保つことが大切です。
ご自身でも口臭対策を
セルフケアの見直し
歯ブラシはもちろんのことながら、デンタルフロスや歯間ブラシ、洗口液などを使った正しいセルフケアに取り組みましょう。舌苔が溜まっている方は、1日1回の舌ブラシの使用もおすすめです。
セルフケアは、自己流ではなく、歯科医院で指導された方法を実践することが大切です。
口臭スプレーなどのグッズの活用
口臭スプレー、口臭対策用のタブレットなどをうまく活用しましょう。
水を飲む、ガムを噛む
お口が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなります。
水を飲んだり、キシリトール入りのガムを噛んで唾液の分泌を促すなどして、口腔の乾燥を防ぎましょう。
口内炎がなかなか治らない
口内炎も、歯科医院で治療することができます。
症状を抑えながら治癒を早める治療を行いますので、どうぞお気軽にご相談ください。
口内炎の種類と原因
外傷をきっかけとする「カタル性口内炎・単純性口内炎」
転倒したときなど、歯や矯正装置で粘膜が傷つくと、そのことをきっかけとして口内炎が生じることがあります。
ストレスを原因とする「アフタ性口内炎」
ストレス、ビタミン不足などを原因として起こる口内炎です。
ウイルス感染を原因とするもの「ウイルス性口内炎」
単純ヘルペスウイルス1型、コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなどへの感染によって生じる口内炎です。
免疫力が低下しているときに感染しやすくなります。
口内炎の治療
軟膏の塗布、うがい薬の使用、半導体レーザーの照射などによって治療します。
口臭と口内炎の関係
口臭と口内炎に共通する原因の1つに、口腔内の不衛生が挙げられます。
さらに突き詰めて考えると、セルフケアの不足や唾液の分泌量の低下といったリスク要因も見えてきます。こういったリスクは、よく知られたように、虫歯や歯周病のリスクになることもあります。
口臭を予防する、口内炎を予防する、虫歯・歯周病を予防すると分けて考えると“予防は大変なもの”という気がしますが、実は根本はつながっていることが多いのです。
口臭・口内炎Q&A
虫歯はないのに、子供の口臭が強いようです…
虫歯がなくとも、口腔内が不衛生であったり、唾液の分泌量が少ないと、口臭が強くなります。特にお子様の場合は、口呼吸が根本的な原因になっていることがあります。一度、注意して観察してみてください。
当院では、口呼吸を始めとするお口まわりの癖の改善にも取り組んでおりますので、気になるようでしたら一度ご相談ください。
使用後のデンタルフロスから、嫌なにおいがします。口臭も強くなっているのでしょうか?
誰が使ったデンタルフロスであっても、プラークが付着しているわけですから、においがして当然です。それだけで口臭が強いと心配する必要はありません。
一度、清潔な袋に息を吹き込み、深呼吸をしてから、その中をにおってみてください。簡単にできる口臭のセルフチェックです。こちらであれば、口臭の強さをそのまま判定することができます。においが気になるようでしたら、一度当院にご相談ください。
起床時に口臭が強いのはなぜですか?
睡眠中は、誰でも唾液の分泌量が低下します。日中のような自浄作用が十分に働かないため、細菌が繁殖し、起きてすぐは口臭が強くなります。
活動を開始すると、唾液の分泌量が戻り、口臭は軽減します。もちろん、朝の歯磨きもしてくださいね。
口内炎にはいくつか種類があるようですが、もっともよく見られるものはどれでしょうか?
ストレス、ビタミン不足を主な原因として起こる「アフタ性口内炎」です。
お仕事などで体力的・精神的にしんどいとき、食生活が乱れているときに特に起こりやすい口内炎です。
1週間経っても、口内炎が治りません。どうすればいいでしょうか?
2週間以上経過しても口内炎が治らない場合には、口腔がん、口腔扁平苔鮮、ベーチェット病、天疱瘡などの可能性があります。
ご不安なようでしたら、お早目に当院にご相談ください。
口内炎を予防するために大切なのはどんなことですか?
規則正しい生活、バランスのとれた食事、適切なセルフケア、ストレスの解消など、口腔だけでなく、身体の健康を考えた生活を送ることが大切です。